「もっと知りたい国」と言ったら、ますます チェコ かなぁ……。 読みかけの本(の一冊)
「もっと知りたい国」と言ったら、ますます チェコ かなぁ……。
寝しなに一、二節ずつ読んでいる本。
『二等兵シュベイク』(ハーシェク著)
面白い!
◆ この小説は、主人公シュベイクが「サラエボ事件」発生の第一報を耳にするところから始まる。
オーストリア・ハンガリー帝国の「植民地」状況下、プラハの善良極まる一市民シュベイクが、
レジスタンスのように抵抗するでもなく、
自らを曲げてまで迎合するでもなく、
超然と?平生を保ちつつ
「申し上げます、中尉殿、……」と (場違いでアブナイ)本音の台詞 を無類の善良さで率直に表明しながら、
(むしろ それによって助けられるように?)監獄を、絶滅病院を、前線を……生き抜いてゆく。
※ 参考までに 1908年のヨーロッパ地図。
漢字の国名、読めるかな?「ボヘミア」の北端にプラハ(プラーグ)も見えるよ。 →http://keropero888.hp.infoseek.co.jp/map/1908b.html
だいぶ性格は違うが、
ソルジェニーツィンが描いた『イワン・デニーソヴィチ』のホッとさせられる善良さ、明るさを
ユーモア仕立てで表現した……という感じもする。
人間、なかなか こうは 人間らしく 自分らしく 生きられない……。
◆ この本、いくつもの題名やパターンで飜訳されているようだが、僕の持っている本は、
べらべらとしゃべりすぎるシュベイクの「世間話」(多分、チェコ人には、ここも面白いのであろう)が
あまりに冗長で、日本人には理解しにくいだろうからと言うので、意図的に大胆にカットした、と明言してある一冊本。
※ このカットの経緯は、多くの カレル・チャペック『山椒魚戦争』が 政治的な配慮からカットされまくった経緯などとは大いに異なるようだ。
もしもチェコの生活 チェコでの常識や歴史、人物などが判っていて、
なおかつ コレをもし原文で読めたなら、数十倍も面白いのではなかろうかと想像しながら読んでいる。
どうやら、 すがすがしいほど まっとうな国民性・文化・歴史を持った国 なんだなぁ、チェコって……。
ほんとうに 興味深い、。
◆ ずっと以前は、昔 東京オリンピックで見た体操の チャスラフスカ のイメージぐらいしかなかったのだが、……そのチャスラフスカさんの真面目な人生だって、社会主義国チェコスロバキアでは凡庸な?ものには なれなかった……
→ http://number.goo.ne.jp/others/20040812-book.html
ところが、
日本語教室のボランティアに関わる中で チェコ人の熱心な学習者に出会い
彼女の勢いに煽られるように いろいろ読む中で、
ドイツ人だとばかり勝手に思い込んでいたカフカや、
フランス人かな?と漠然と思っていたアルフォンス・ミュシャが チェコ人だということも再発見。
日本のビールも そのホップの多くがチェコ産だとか、早すぎ?た宗教改革の話題まで、
いろいろ興味を持てるようになったのだった。
彼女に出会っていなければ、
カレルチャペックがチェコ人であるという事実にも無頓着なままだったろうし、
その『山椒魚戦争』が反ファシズムの戦う文学だということも 深くは意識しなかったかも知れない。
何らかの「知識」というレベルで言うと
彼女から直接教えられたものは 実は一つも無いのだが、
「チェコ」「チェコ」と愛おしそうに連呼する彼女の存在は、僕にとって必要な触媒だった。
彼女という存在と その出会いとに 大いに感謝している。
……人との出会いというものは、不思議な効果をもたらすものだ。
◆ 【文化】立国 チェコ……。
「プラハの春」で、本来ならば 随分早くまっとうな国に 自力で戻ることができたはずの、
まっとうな政治家に恵まれ まっとうな国民の暮らす国、チェコ。
(行ってこの目で見てみたい国や地域はいっぱいあるのだが、)
チェコは、【もっと触れて、もっと深く識りたい国】の筆頭である。
※ ちなみに、国名「チェko」の最期の母音「-o」は、
旧国名「チェコ と スロバキア」 の「と」に当たる接続語なので、互いに独立した現在は
「チェk」 と呼ぶべきだ という話、知ってた?
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国名:
正式名称は、??esk?? republika(チェコ語: チェスカー・レプブリカ)。
通称は、??esko(チェスコ)、または??echy(チェヒ)。
公式の英語表記は、Czech Republic(チェック・リパブリック)。
通称は、Czechia.
日本語の表記は、チェコ共和国。通称、チェコ。他にチェッコという表記もあり。
なおチェコスロバキアのチェコ語の綴りは??eskoslovenskoである。
このうち??eskの後に来るoは接続語であり、
チェコスロバキアを忠実に訳した場合チェックとスロバキアと言う意味になる。
チェコ(チェック)とスロバキアが分離したため接続語の必要もなくなり
本来であれば日本語の表記はチェックとなるはずであるが、
チェコスロバキア以来の慣習から
外務省等含めて日本語での表記はチェコ(この場合の綴りは接続語を含めた??esko)になっている。
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%81%E3%82%A7%E3%82%B3 より。
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『ベラ・チャスラフスカ 最も美しく』 文芸春秋 発行年月 2004年7月
「美しき魂が胸に刺さる、渾身の力作!
東京オリンピックから40年、女神が生きた歳月は、あまりに過酷だった。
ソ連への屈従を拒み続ける彼女を待ち受けた運命は?
なぜ、彼女はそのような生き方を選んだのか?
コマネチ、クチンスカヤ、ホルキナ…歴代体操女王のその後は?
1968年「プラハの春」弾圧で粛清。 1989年「ビロード革命」による復活。
そして1999年春 著者は彼女を追ってプラハへ。
……ベラは、精神病院で小鳥のようにふるえていた。
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チェク -o- スロバキア
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%81%E3%82%A7%E3%82%B3
http://www.geocities.co.jp/SilkRoad-Lake/2917/syometsu/czech.html