あわわわわ、発声器官が退化~!

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…わ、これは イカン…

牧場物語余録

今日、極めて重大な事実に気づいてしまった。
自分の 発声器官 が、明らかに退化してしまっているのだ。

黙って本を読んでいるうちは、
以前と変わらず頭の中で「音声」が響いていたので、気づかなかったのだが、
実際に発声してみると、……これは重症だ。
歌がうまく歌えない、(いや、「音痴」はずっと前からだ~!えへへ)

いや、冗談ではなく、
今や、普通の話し声まで、無声子音がひぃひぃ声になったり、
途中で裏返ったりしてしまう事実に気がついた。


さもありなん……。
丸一年にも渡って、ほとんど会話らしい会話をすることなく
日々を過ごしてしまっている
のだから。

◆ そういえば……。
以前、酒席の雑談の途中で、
(確か小学校時代に薬の副作用で中途失聴してしまった)N氏から
「音って、一種の衝撃波。波だよね?」
と言われた時の衝撃を思い出した。
『わ。理屈ではそうだけどネ、Nさん。
音って……そういう実感ではないよ?
盲の人から 「色って波だよね」って言われてみてみ?!』
と思ったものだった。

子どもの頃からの経験を駆使しながらちゃんと話しはするものの、
自分で自分の声をモニターできなくなってしまった
Nさんたち 中途失聴の発音は
妙にくぐもった、時々聞き取りにくい発音になりがちだった。

頭の中に鳴り響く「音の記憶」で交響曲は作れても、
ベートーベンのドイツ語自体は、どんなふうだったんだろうかな?

◆ 同じく少年期に 盲聾者となってしまったF氏の声も、
数年のおつきあいの中でも確実にむにゃむにゃ声に変わっていったのを覚えている。
今は研究者として働いておられるので
発声する機会は一段と多いだろうが
くぐもり声はどうなっておられるのだろうか。

◆ いや、他人ごとではない。
ちょっと本気で、
毎日声を張り上げて、モニターしてゆかなくては……。

はた目を気にしてなどいられない。
独り言でも、演劇部の「アエイウえおあお」でも何でも、
通常(以上?)の大きな声で 一言でも多く自分の耳に入れて
モニターしてゆかねば、そのうち取り返しがつかなくなってしまうに違いない。

◆ 故郷を離れて30年も経つと、その独特の母音や子音を
うまく自然に出せなくなってしまった 哀しい経験を
「日本語」総体の発音で感じることなどないように しなくては
哀しすぎるよねぇ。


◆ 以前、タイ人のタイ語教師レック先生が、
「最近 僕のタイ語は日本語っぽくなっちゃって、
このあいだ、バンコクで、『タイ語がお上手ですね』と言われてしまった」
とおっしゃっておられたのは、
文法とか声調のパターンにとどまらず、
ひょっとしてこの筋肉レベルのことも含めてのことだったのかなあ……。


◆ アエイウえおあお
カケキクけこかこ……

あ、いかん、いかん、
ただ ぼそぼそと うなっていては 駄目なのだ、
発声器官を きちんと 使わなくては!