改憲元年が暮れる

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ぜんいなるたみはうかれて おめでたし
ティーシャツのままで戌年まで4日


写真は、稲刈り風景。千羽扱き?車の写真。
繁茂する雑草の海に漕ぎ出すと、
   わずかに手に入る実りの稲穂。

※ ワオの足元に注目!僕からのお土産の地下足袋、穴が空いても愛用してくれています。
 
 森永卓郎さん(12月28日付け)の言うことも判る気がする。
 戦後日本の国会論戦の中で 最も正しい と思われるのは、
なんと言っても、吉田茂の国会答弁だもの。


「日本のなかで、憲法9条を護ろうとしたのは、日本社会党日本共産党だけではない。
自民党のなかのハト派もまた、護憲だったのだ。
これまで権力を握ってきた彼らが平和を愛していたからこそ、
自主憲法制定が党是の自民党が政権を担うなかでも、憲法9条が護られてきたのだ。
 そうしてみると、 2005年9月11日の総選挙 が、日本の進路にとっていかに大きな意味を持ったかが分かる。
 総選挙の意味は自民党が296議席を獲得したとか、与党で327議席を獲得して衆議院の3分の2以上を押さえたということではない。
 自民党タカ派によって自民党が完全に支配され、 自民党のなかからハト派の力が一気に奪われるという事態が起こった ということなのだ。
 ご意見番の後藤田氏を失っただけではない。この選挙で、橋本龍太郎元首相のように年齢制限を口実に選挙に出させてもらえなかった人、郵政民営化についての意見の違いで公認を得られず刺客を送り込まれた人、閣僚人事ではずされた人、さまざまなパターンでハト派の掃討は行われた。そして、選挙の圧勝で力を増した執行部は、ハト派の意見を完全に封じ込めようとしている。」
 → http://www.magazine9.jp/morinaga/index.html

 今、《マガジン9条》↑↑ では【6項目】に分けた意識調査的【模擬投票】をやっていますので、
皆さんも参加して「民意」を反映させてはいかがでしょうか?
http://www.magazine9.jp/index0.php


※ 以下に引用の国会質疑応答文は、
 『「憲法九条」国民投票』今井 一。集英社新書47~49頁による。
  (この本 読みやすくて おもしろいよ、是非 ご一読を。)

  日本共産党 野坂参三議員の質問、

「侵略された国が自国を護る為めの戦争は、我々は正しい戦争と言って差支えないと思う、此の意味に於て過去の戦争に於いて中国或は英米其の他の連合国、是は防衛的な戦争である、是は正しい戦争と云って差支えないと思う、一体此の憲法草案に戦争一般抛棄と云う形でなしに、我々は之を 侵略戦争の抛棄 、斯うするのがもっと的確ではないか」

 これに答えて、吉田茂 総理大臣の答弁、

「戦争抛棄に関する憲法草案の条項に於きまして、国家正当防衛権に依る戦争は正当なりとせらるるようであるが、私は斯くの如きことを認むることが有害であると思うのであります(拍手) 近年の戦争は多くは国家防衛権の名に於て行われたること は顕著なる事実であります、故に正当防衛権を認むることが偶々戦争を誘発する所以であると思うのであります、……
……御意見の如きは 有害無益の議論 と私は考えます」

 吉田茂は次のような答弁も残している。
 野坂参三はこの答弁を聞いた後で あらためて前掲の「自衛戦争=正義の戦争」論を繰り返したのであった。

「戦争抛棄に関する本案の規定は、直接には自衛権を否定はして居りませぬが、第九条 第二項 に於て一切の軍備と国の交戦権を認めない結果、 自衛権の発動としての戦争も、また交戦権も放棄したものであります
従来近年の戦争は多く自衛権の名に於て戦われたのであります、満州事変然り、大東亜戦争亦然りであります、
今日我が国に対する疑惑は、日本は好戦国である、何時再軍備をなして復讐戦をして世界の平和を脅かさないとも分らないと云うことが、日本に対する大なる疑惑であり、又誤解であります、
先ず此の誤解を正すことが今日我々としてなすべき第一のことであると思うのであります、
……我が国に於ては 如何なる名義を以てしても交戦権は先ず第一自ら進んで抛棄する、抛棄することに依って全世界の平和の確立の基礎を成す 、全世界の平和愛好国の先頭に立って、世界の平和確立に貢献する決意を先ず此の憲法に於て表明したいと思うのであります」