【7.22 地図を追加】 一枚の【アブナイ】地図……11世紀のクメール帝国

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◆ このところ、タイ王国の現政権(タクシン派と目されている)は
「選挙」で争えば確実に票を稼ぎ 文句なく民衆の支持を得続けているにも関わらず、
軍部のクーデターだの 金に飽かした抗議集会だの ナンだのと
子供だましのナンクセを あれやこれやと付けられては
【解党】だのナンだのと
(民衆の支持を取り付けられない勢力によって)窮地に追い込まれ続けている。

何と言っても 国民の絶対多数から支持されているのだから
たとえ どなたの意に染まなかろうとも、
民主主義のルールから言えば、タクシン氏らは
ビルマの「アウンサンスーチー氏」の立ち位置にも似ている
と思う。

◆ ナンクセの一つ……と言ってはナンだが、
十一世紀(前後?)に建設されたというヒンズー寺院の帰属を巡って、
とうとうタイとカンボジアの両軍が対峙する騒ぎまで引き起こされてしまった。
http://www.afpbb.com/article/politics/2419010/3138545
http://thaina.seesaa.net/archives/20080718-1.html


【国境の「線引きは保留」しつつ、
文化遺産としての「寺院に限って」ユネスコ世界遺産登録だけは認めよう】……

…という現政権の発想は、
なかなか価値ある見識では無かろうか と、僕は思っている。

タイ全土に点在する
(…現にラオス語のラオス文化圏である このタイ東北部にも沢山ある…)
クメール系の文化遺産を全てカンボジアに返せなどとは決して思わないが、
そうかと言って、
果ては「アンコールワットまでもがタイ王国のものだ」と考えるらしい
バカなタイ人には同調できない。

タイ王国のどこにあろうと、
それらのお寺は、【クメールの文化遺産】だ。
その点は間違いない。

今回のヒンズー寺院騒動を巡る現政権の主張は、
間違いなく この一点を踏まえているようで
なかなか結構な「友好」姿勢なのでは…ないのだろうか?

◆ ちなみに[写真]は、
僕が持ち合わせている地図の内で【最も お馬鹿な、アブナイ地図】
「十一世紀ごろのクメール帝国の版図」というものだ。

これを見る限りでは、
わずかに最北部(のランナー王国?)と
(現在 独立イスラム派との内戦?状態を呈している)最南部以外は
ほとんどクメール帝国の版図に覆い尽くされ、
近代で言う「タイ王国」なんか ほとんど影も形もないように見える。

※ ちなみに、今回話題になっている寺院のある場所は、
この地図の真ん中に【Khmer Empire】と書いてある

その Empire の【P】の字の足の辺りである。

ちょうど ちょこっとだけ 現カンボジア領に入っている、あはは。

※ 断っておくが 僕はこの地図を盾にして どうこう言うつもりは全くない。
こんなもの(地図)をなんで今さら 自分の本に載せたのか……
一人のお馬鹿なカンボジア贔屓の日本人が
何の脈絡もなく自分の著書に付けていたものである。
ただ、
こういう時代に建てられた寺院だ ということだけは 弁えておきたいと思うわけだ。

……いつか カンボジアが 国力を付けたら、
中華帝国よろしく この版図の奪還を叫び、
クメール人民の再「解放」に乗り出したりは

しないでしょうねぇ……。
まさか……ねぇ。

殺し合い(戦争)だけは やめてくれ~!